顔面に張り付いた《手の平》
今週のお題「怖い話」
今からする話は、実際に起きた実体験であり、決してフィクションではないことを強調させてほしい。
実に嫌な思い出である。
そう、あの日は、ちょうどお盆の時期だった。
夜になっても、湿度が高く、非常に寝苦しい夜だったことを記憶している。
うつ伏せになりながら、携帯で動画を見ながら、だんだん眠くなる自分を待っていた。
1時間ぐらいして、ようやく私は眠りについた。
その夜はとても暑かった。
寝苦しく、ふと目を覚ますと、
顔のうえに、濡れた肉がのっている感覚を覚えた。
なんだこれは…
指のようなものがこめかみからおでこにかけて、覆いかぶさっている。鼻と口の上には手の平だろうか、息苦しい…
夢ではない。しっかり意識がある。目も開いている。指の隙間から、天井が薄暗く見える。
間違いない。
私の顔面に手の平がのっている…
私は、その時はじめて、焦りや恐怖を覚えると、体は硬直すること知った。
それは金縛りではない。純粋な恐怖によるものだ。
その手の平は、
微妙に濡れており、ぬるく、
べとぅと指から手の平まで、私の顔面に張り付いている。
その手は動く気配はない。
私は勇気を振り絞り、顔を横に思い切り振った。
すると、手の平は、私の顔の横に、
ぽとりと、落ちた。
必然と私はベットの横を見ることになり、
その時、私は気づいてしまった…
ベットの横には、、、
めちゃくちゃ痺れている、感覚を失った自分の手があった。
あーほんとに怖かった…笑
うつ伏せで寝たため、圧迫されて、きっと痺れたのだろう。
そして寝返りと同時にたまたま顔面に張り付いた。
でも、寝返りと同時に手を顔面に置くだろうか。
それは、いささか気になる。
もしかしたら、誰かが私の手を顔に置いたのかもしれない。